血液スクリーニング検査で異常が認められた時、甲状腺機能低下症・悪性貧血・ビタミンB1欠乏症・神経梅毒等の症状が代表的に挙げられ、これらは「治療可能な認知症」と言われることもある。しかしながら、一般の人間ドックでは必ずしも組み入れられていない検査項目もあるのだ。認知症・脳ドックではこれに関連する検査項目のチェックが必要となる。検査結果に異常が見られた場合は、その結果に応じて適切な専門診療科に紹介する事が大切である。
また、MRIなどの画像検査で異常が発見された場合も同様に、その内容によって専門医への紹介を行ったり、人間ドックないし一般内科で生活習慣なの改善指導を行ったりすることもある。慢性硬膜下血腫・水頭症・脳腫瘍などが疑われる場合は脳神経外科へ、脳神経外科的疾患が無いにも関わらず認知機能の低下が疑われている場合はアルツハイマー病などの変性疾患による認知症の可能性を視野に入れ神経内科・老年病科・精神科などに連携を図り、診断確定・治療に努める事となる。
認知機能スクリーニングでは異常はないものの、血管性のリスクをもっているという場合は、生活習慣やスタイルの改善指導が必要である。このことが認知症発生予防において大変重要であり、これを受信者に十分に説明し、少なくとも1年ごとの受診を勧める事が大切である。

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