検査用に採取した尿を試験紙に浸し、各項目の判定用色調表に従って異常の有無を検出するのが本検査である。採尿は早朝若しくは随時清潔中間尿とし、採尿後は素早く検査を行う。なお、中間尿とは放尿の最初と最後は捨て中間部分だけ採取した尿の事である。
そもそも、尿生成の最大の目的は、過剰な水分・体内の老廃物を排泄する為である。この尿中に含まれている様々な代謝物や電解質・有形成分などがどれだけ現れているかを調べることにより、腎機能を検出したり尿路系疾患を発見したり、さらには心臓・肝臓をはじめとする他臓器の機能・疾病についても知ることが出来るのである。採尿であれば、採取も容易で尚且つ被験者への負担・苦痛も少なくて済むという利点がある。また、診断価値も極めて大きい為、臨床においてはたいへん重要なのである。